転売師は供給を減らし続けることはできない。
1日10枚出回る書を1日5枚にしようと思ったら、毎日5枚ずつ買わなくてはならない。それではどんな転売師でもお金が足らなくなるし、売らないのなら、それは既に転売ではない。
転売師にできるのは供給を偏らせることだけだ。
今日5枚買い占めて出回る量を5枚にし、明日出回る量を15枚にすることならできる。
ただし、そのときには基本的に転売師が損をするということは前の記事で書いた。
では、どんなときに買占め転売が儲かるのか。
それは情報操作にかかっている。
まず、転売師は書を買い集め始める。
ただし、はじめは相場を上げるためではない。
できるだけ他のプレイヤーに気づかれず、元の相場のままで買えるように素早く買い集めていく。
ここで、いいカモにされるのが転売師が買い集めて需要が上がっているのに気づかず、元の相場のままで売りに出してしまっている人だ。相場サイトの情報だけに頼って、本当の需要がどれだけあるのか分かっていない素人がターゲットになる。
買占めはできるだけ相場サイトに相場の上昇が反映される前に行われるだろう。
転売師の手元に十分な書がそろいつつあるころ、プレイヤーへの情報操作が始まる。転売師による買占めが行われており、これから相場が上がっていくという情報を流すのだ。
実際には、この時点で転売師による買占めはほとんど終わっている。
このウソ情報を流すことにより、新たなカモが生まれる。
まずは、相場が上がる前に書を買いだめしておこうという人たち。そして相場が上がると聞いて、自分もこれから書を買い集め、便乗して儲けようとする転売師だ。
これらの人たちが買いに走ることで、相場は上がっていく。
また、自分自身でかなり高めの値段をつけてフリマに出す。
かなり高めの値段で出した書を仲間に買ってもらい、高くても売れているかのように他のプレイヤーに思い込ませる。
相場サイトの更新にあわせて高値で出す。
といった方法で、相場の上昇をプレイヤー全体に広めるなどの手段も使いながら、転売師はできるだけ自分で買うことなく、相場を上げていく。
適度に相場が上がったところで、転売師は売り始める。
このときもできるだけ気づかれないように素早く売りさばき、自分自身で相場を下げないようにする。
むしろ他のプレイヤーには、まだ転売師が買占めを行っているという情報を流しておく。これから買いだめする人や買占めて便乗しようとしている人に売りつけることができれば最高だ。
転売師はその上がった相場どおりの値段で売る必要はない。多くの書は相場が上がる前に買ったものであるから、現在の相場より低いくらいでも十分儲けは出る。それよりもむしろ、自分が売り始めて供給が上がっていることが他のプレイヤーに知られたり、相場サイトに反映される前に売りさばくスピードが重要だ。
転売師がほとんどの書を売り終えたころ、買いだめした人や買占めに便乗しようとした人はやっと市場に書が余りすぎていることに気づく。書を持ちすぎた状態で一斉に売り始める。こうして相場は一気に下がり、元の相場以下になる。元の相場に戻るのは、余った書が全て安値で売りさばかれ、消費されてからだ。
こうして買占め転売は他のプレイヤーに不利益のしわ寄せを行い、自分は利益を得るのだ。